レストランで味わうカニの味噌汁はその豊かな風味で人気ですが、家で作ると生臭さが気になることもあります。
自宅で蟹の味噌汁を美味しく作るコツは、生臭さを抑えるための下準備です。
蟹を水につけたり、出汁やショウガを加えた熱湯で茹でることがポイント。
この記事では、カニの下処理方法と、味噌汁の美味しさを引き立てる具材の選び方、さらに残ったカニの殻の使い方についてご紹介します。
蟹の味噌汁の生臭さを軽減する方法
蟹の味噌汁の生臭さを抑えるにはいくつかの方法があります。
- ボウルに水を入れ、カニを5分ほど浸す
- 沸騰したお湯でカニをさっとくぐらせる
- 水、白だし、生姜を入れたお湯でカニを軽く茹でる
- 水と酒を混ぜた液でカニを加熱し、アクを取り除く
蟹は、お湯で茹でたり、加熱したりすることで生臭さを減らすことができます。
水に浸すだけよりも、少し手間をかけることでより効果的です。
湯通しする際の時間の目安は、生のカニは約1分、冷凍カニは約3分です。
加熱する場合は、生のカニで5分、冷凍カニで10分が目安です。
カニ味噌汁が生臭くなる原因
カニや魚介類の生臭さの原因は「トリメチルアミン」という成分です。
魚介類は時間が経過するにつれてトリメチルアミンが生成され、これが揮発して生臭さを感じさせます。
トリメチルアミンはアルカリ性を持っているため、酢などの酸性物質と組み合わせると、中和され揮発しにくくなります。
また、水に溶けやすく、加熱すると揮発しやすくなるため、熱湯で処理すると臭みを減らすことが可能です。
さらに、料理酒やみりんを使用すると、アルコールが揮発する際にトリメチルアミンも一緒に揮発しやすくなり、臭みを抑える効果があります。
カニ味噌汁のためのおすすめ具材
カニの味噌汁にマッチする食材や、その特有の臭みを和らげるための食材について見ていきましょう。
ネギ、大根、カイワレ、生姜が、カニの味噌汁に適した具材です。
その他にも豆腐やワカメ、海苔などもよく合いますので、お好みで加えてみるのも良いでしょう。
ネギ
ネギは、臭みを消す効果がある「硫化アリル」という成分を含んでいます。
この成分は、ネギの青い部分にも白い部分にも存在し、どちらを使っても効果は同じです。
多くの人は、より柔らかい白い部分を好む傾向にあります。
大根
大根は、カニの風味を吸い取るため、カニの味噌汁にはぴったりです。
特に、味がしみ込んだ大根は格別の美味しさです。
白菜のように甘みを放つ野菜は、カニの味噌汁とは相性が良くないと言われていますが、好みだと思います。
白菜を入れても美味しいですよ。
かいわれ大根
かいわれ大根の辛みは、カニの味噌汁に独特のアクセントを加えます。
また、ビジュアル面でも魅力的です。
シャキシャキとした食感を楽しみたい場合は、盛り付ける直前に加えると良いでしょう。
ショウガ
消臭効果があるショウガも、様々な料理で臭みを取るのに用いられます。
ショウガを薄くスライスして、数枚加えるとよいでしょう。
生姜が手元にない場合は、チューブ入りのおろしショウガを使用することもできます。
調理前にカニを洗う必要はある?
カニを料理する前に、水で洗い流して表面の汚れを落とすことが推奨されています。
水でさっと洗うだけで十分ですが、夏場は菌が付着しやすく増えやすいため、より丁寧にタワシで洗うことも良いでしょう。
ただし、洗い過ぎるとカニの風味が流れてしまう可能性があるので、適度に洗うことが大切です。
洗わずに使ったことで鍋に汚れが浮いているときは、汚れをすくうか、こしてから使うとよいでしょう。
カニの殻の味噌汁での活用法
カニを食べた後に残る殻は、味噌汁で使うと良い出汁が取れるので、活用するのがおすすめです。
具体的な作り方は以下の通りです。
- カニの殻をトースターやグリル、あるいはフライパンで軽く煎ります
- 焼いた殻をキッチンバサミで細かく切ります。特に脚の付け根を切ると良い出汁が出ます
- 鍋にカニの殻、水、昆布、少しの調理酒を加え、中火で加熱します
- 沸騰したら弱火にして15分から30分煮ます。この間、アクを取り除きます
- 粗熱が取れたらザルなどでこしましょう
カニの殻を焼くことで、香ばしさが出て、味噌汁がより美味しくなります。
ただし、焼き過ぎて焦げないように気を付けてください。
まとめ
カニの味噌汁の独特な生臭さを抑えるには、カニの適切な下処理が重要です。
これには、カニを水に浸けたり、お湯で軽く湯通しするなどの方法があります。
特に重要なのは、カニを加熱することです。
加熱することで生臭さが減少するため、このステップをしっかりと行うことが肝心です。
さらに、カニを食べた後に残る殻も有効活用できます。
殻から取った出汁を使うことで、より風味豊かなカニ味噌汁を作ることができますので、ぜひ試してみてください。