お湯につけてトマトの皮をむく「湯むき」。
一般的な湯むきでは、皮に切り込みを入れるので、ビタミンCやカリウムは少し減ります。
しかし、リコピンやビタミンAなどの栄養は、不溶性なので変わりません。
そして当然ですが、皮の栄養は失われます。
でもそもそも、トマトってなぜ湯むき(皮むき)するのかというと…。
煮込んだ時に硬くて口に残ってしまうことが、主な理由です。
この記事では、湯むきしても栄養が減らない方法や、簡単な湯むきのやり方もご紹介します!
切り込みを入れたり氷水を使わなくても、湯むきはできますよ。
このやり方なら、湯むきしても栄養は逃げません!
ミニトマトでもできます。ぜひ参考にしてください。
トマトって湯むきしたら栄養は減ってしまうもの?
トマトを湯むきをすることで、栄養は少し減ります。
トマトの主な栄養は、リコピンやカリウム・ビタミンA・ビタミンCです。
水につけることで、少しですが、カリウムとビタミンCが失われます。
また、皮を取り除くので、皮の栄養も失われます。
水(お湯)に浸けることで失われる栄養
ビタミンCやカリウムは水溶性、つまり水に流れ出してしまう特徴を持つ栄養素。
リコピンやビタミンAは不溶性の栄養素です。
湯むきをする時は、ほんの少しの間ですがお湯や水に浸けるので、カリウムとビタミンCが水に流れて栄養が失われます。
ただし、リコピンやビタミンAは減りません。
- リコピン…肌や体内の機能の衰えを抑制する抗酸化作用を持つ
- ビタミンA…免疫力をアップさせ、髪や体の粘膜や皮膚の健康維持に役立つ
お湯を再利用?
少しでもトマトの栄養を逃したくないなら、湯むきで使ったお湯をそのまま調理に使うのはどうでしょうか。
我が家では、湯むき用のお湯を再利用して味噌汁を作ることが多いです。
(主に、せっかく沸かしたお湯がもったいないという理由からですが…)
そうすれば、湯むきで流れた栄養を、味噌汁などで摂取できます。
切り目を入れなければ栄養は減らない
一般的な湯むきのやり方では、トマトに切り目を入れてからお湯に入れます。
しかし、切り目を入れなくても皮は剥けますよ。
切り目を入れなければ、栄養が流れ出ることはほぼありませんよね!
トマトの皮にも栄養が!
また、他の野菜や果物と同じように、トマトの皮の部分にも栄養があります。
そのため、湯むきで皮を取り除いてしまえば、皮の栄養は失われます。
でも、トマトの皮の活用ってなかなか難しいもの。
皮をむく必要がなければ、できるだけ皮ごと食べたり、皮ごと調理すると良いでしょう。
例えば、トマトソースを作る場合は、皮ごとミキサーにかけるか細かく切るといいですよ。
トマトを湯むきする理由はなぜ?必要なの?
トマトを湯むきする理由はなぜかと言うと、トマトの皮が硬いからです。
- 料理によっては皮がじゃまになる
- そもそも皮が苦手で食べられない
- 小さい子や高齢者の場合
3つの理由が考えられますが、1つ目の「皮がじゃまになってしまう」というのが主な理由でしょう。
トマトを皮つきのまま煮込み料理などに使ってしまうと、皮だけが残りやすくなり、料理の口当たりを悪くします。
料理の異物感を出さないためにも、トマトは湯むきしてから調理するといいんですね。
以前は、トマトの皮をむくなんて考えたことがなかったです。
でもある時、トマトの硬い皮が残って食べにくく、そればかりが気になってせっかくの料理が台無しだったことがあります。
それ以来、トマトは湯むきするようにしています。
皮を細かくするなら湯むきは必要なし
ただし、トマトソースのようにミキサーやフードプロセッサーにかけてもいい料理の時は、なるべく皮ごと使うようにしています。
もしくは細かく刻みます。
トマトオムレツやカレーなどに使うときもざく切りではなく、皮が細かくなるように意識するといいですよ。
トマトに限らず、皮の周りって栄養が豊富でおいしい部分だと思うので、もったいない気がします。
皮が苦手な人には湯むきがおすすめ
湯むきをする1つの理由に、トマトの皮が苦手で食べられない、ということもあるでしょう。
湯むきさえすれば食べれるなら、多少栄養が失われても食べないより断然いいですよね!
トマト湯むき(皮むき)のやり方は簡単!お湯に浸すだけ
トマトの湯むきのやり方は簡単です。
ヘタを取り、20秒ほど熱湯の中に浸してから、水で冷やせばOK!
レシピ本のように、切り込みを入れたり、氷水を使わなくても大丈夫です。
くわしく解説します。
湯むきのやり方
1)トマトを洗ってヘタを取る

まずトマトのヘタを取って、きれいに洗いましょう。
ヘタが付いていても湯むきはできますが、ヘタに汚れが残っているかもしれないため取った方が安心です。
(特に我が家では、そのままお湯を料理に再利用するため)
これで準備は終わりです。
ヘタと反対側のお尻の部分に、包丁で浅く十字の切れ目を皮に入れると皮がきれいに剥けやすいですが、切り目なしでも十分剥けます。
ここはお好みで!
2)熱湯の中にトマトを20秒ほどつける

鍋にお湯が沸騰したら、熱々のお湯の中にトマトを入れてください。
手で入れても、お玉などを使っていれてもやりやすい方法でOK。
熱で皮が縮むことで、トマトの皮が剥けるんですね。
トマトに切り込みを入れない場合は、皮がめくれてくるわけではないので20秒くらいを目安にしてください。
トマトをお湯に長く入れすぎると、煮えて食感や風味が変わってしまうので注意。
時間はトマトの大きさや数、完熟かどうかなどでも変わってくると思いますが、何度かやってみるとわかると思います。
今回は、中玉の完熟トマト1個だけだったので、10秒にしました。
ミニトマトも同じ方法でできますが、熱湯につける時間は5秒くらいです。
3)水でトマトを冷やしてから皮をむく

お玉などでトマトをすくい上げてすぐ、水に移しましょう。
熱により皮がはがれているので水に浸けなくてもよさそうですが、熱いまま置くとトマトの外側が煮えた感じになってしまうと思います。
(実際試したことはありませんが…)
ということで、冷やしてトマトの温度を下げてあげればOK。
よく、レシピ本では氷水とありますが、氷なしでも全く問題なしですよ。
トマトの量にもよりますが、少なければ1分くらいで水から取り出します。
そのままでは剥きにくいと思うので、半分にカットしたり、ちょこっと切り目を入れてから皮をむきましょう。

今回は切り目を入れて、丸ごとむいてみました。
皮はちょっと厚めでした(品種なのか完熟だったからなのかわかりません)。
料理に使うなら、カットしてからむくと楽ですよ。
以上が、お湯を使ったトマトの皮むきのやり方です。
トマトを煮込み料理に使ったり、ピクルスやコンポートなどにする時のためにも、ぜひ覚えておきましょう。
また、トマトを冷やしおでんの具材にする時にも、トマトを湯むきしてから浸けこむと良いですよ。
トマトの皮むきは湯むきだけでなくコンロや冷凍でも!
トマトの皮むきは、湯むきではなく、ガスコンロの火で直接あぶったり、冷凍後に水につけてもできます。
1個だけなら、ガスコンロの直火でもいいですね。
冷凍庫の場所は取りますが、冷凍して皮をむく方法も簡単ですよ。
ただし、冷凍の場合は、トマトを生で食べるお料理には使えないのでご注意を!
皮むきをコンロの直火でする場合
コンロで皮むきをする場合は、トマトを洗ったら、ヘタ部分にフォークを刺します。
火であぶるので、トマトがグラグラして落ちないように気をつけましょう。
そして、皮がはじけるまで、全体をあぶります(多少焦げてもOK)。
その後は、湯むきと同じように水に取り、皮をむきます。
トマトの皮むきを冷凍でする方法
こちらは冷凍したトマトを水に浸けるだけです。
ペロッと皮がむけるでしょう。
ほんとに簡単です。
トマトが好きな人は、このままシャーベットみたいに食べてもいいですね。
トマトの湯むきについて まとめ
トマトは、湯むきをするとカリウムとビタミンCが多少失われますが、リコピンやビタミンAなどの栄養は残ります。
そこまで心配しなくてOK!
トマトを湯むきする理由は、皮が硬いからです。
簡単な湯むきのやり方は、トマトのヘタをくり抜き、熱湯に20秒ほど浸して水で冷やすだけ。
慣れたら簡単なのでぜひお試しを。
トマトの皮むきには、ガスコンロであぶったり、冷凍する方法もあります。
湯むきじゃなくても、自分に合う方法でOKです。
子供用に湯むきした残りを食べた時に思いましたが、皮をむいたトマトは、皮がじゃまにならないので生でも食べやすいですよね!
でも皮にも栄養があるので、栄養を余すことなく摂取したい場合は、できるだけ皮ごと食べるようにするといいでしょう。